あさぎまだら

2006年に妻が癌で亡くなり8年後、今度は自分が癌の洗礼を受けてしまった。癌の恐怖を感じてはいたものの、まさか自分が癌とはと言うのが正直な気持ちだった。

その亡き妻の支えなのだろうか。自分も医師から告げられても不思議と冷静だった。看護師が家族に連絡してくださると言ったが、自分で連絡したほどで。

今はおかげさまで元気に暮らしているが、周りの人たち、特に家族の支えのおかげと日々感謝している。そして、50年以上続けている趣味の写真。これもまた生きる支えになっているような気もする。

何時もこれが最後と思いつつも、今年失敗したら来年こそはと。こんな複雑な、矛盾した状態なのだが周りの人たちは元気な姿に安心しているようだ?

最近は「あさぎまだら」に興味を持っている。春から夏の間は標高の高い山地で暮らし、秋になると暖かい南に移動する。

その距離は実に2000キロ以上と言う、気の遠くなるほどの距離を移動している個体もある。九州から奄美、沖縄、さらに八重山から台湾にまで海を越えて飛んで行く。そして春になると逆のコースで北上し、北海道で見つかった個体もある。

渡りには様々な困難があり、途中で命を落とすものも多いそうだが、ある日、羽がボロボロになった蝶を見つけた。過酷な旅で精魂尽きそうだが懸命に生きている姿に感動し、自分も勇気を与えられたような気がした。

この蝶を見て、自分も周りの人たちに感謝しながら精一杯生きていきたいと・・・。